顎ニキビが治らない・繰り返す原因は?予防法や治し方、皮膚科での治療法をチェック
大人の肌を悩ませる、顎ニキビ。なかなか治りづらかったり、何度も繰り返しできたり…そんな憂鬱な日々とはサヨナラしたい!そこで今回は、顎ニキビの原因や予防法、治療法などを、逗子メディスタイルクリニック院長・徳永理恵さん監修のもと、たっぷりご紹介します!目指せ大人美肌♪
顎ニキビが治らない…大人のニキビってどうしてできるの?
大人になってから新たにできた悩み。それは“大人の肌トラブル”。
特に、大人の肌トラブルのひとつでもある、顎ニキビ。
思春期ニキビとは違って、何度も繰り返したり、なかなか治らなかったり…「もう、いったいどうしたらいいの?」と途方に暮れている人も多いはず。
そこで今回は、そんな悩めるあなたのために、顎ニキビの原因から予防法、治し方まで詳しく紹介します。
しつこいニキビとはもうサヨナラ!キレイな大人肌を目指しましょう。
顎ニキビの症状
まずは、顎ニキビの症状をおさらいしましょう。
大人ニキビの代表格でもある「顎ニキビ」には、思春期ニキビとは症状が異なります。
繰り返す
顎ニキビは、何度も繰り返し発生しやすいのが特徴。
せっかく治ったのに、「あれ、また同じところにニキビが…」なんて経験をしたことはないでしょうか?
顎ニキビは、私たちを悩ます、一番厄介な症状といえるかもしれません!
しこり
同じところに繰り返しできる⇒同じところで炎症を起こし続けているということ。
これにより皮下組織が線維化して、大きくてしこりのあるニキビに発展してしまうことも…
一刻も早く、この負のループから抜け出しましょう!
また、特に下顎部は顔の中でもニキビ跡がしこり(ケロイドや肥厚性瘢痕)になりやすい部分です。
ニキビが毛包を壊すほど大きくなると、ニキビ跡になってしまうことも。
ニキビは小さいうちに対処するのが一番大切です。
フェイスラインに大量にできる
おでこや鼻周りなど、Tゾーンに多かった「思春期ニキビ」。
しかし、20代を過ぎると、顎や頬といったフェイスラインなどのUゾーンを中心に大量にできやすくなります。
中でも多いのが、【顎ニキビ】です。
さらに悪化すると、首やにまで及ぶ場合もあり要注意。
痛い・かゆい
顎ニキビの原因菌は、他のニキビと同様、アクネ菌です。
無意識のうちに顎ニキビを触ってしまうと、その刺激で肌を傷つけて、余計に炎症が大きくなることも。
また、触りつづけることで周囲の皮膚バリアを壊し、新しいニキビができることにも繋がります。
触りたくなる気持ちをぐっと抑えて、肌に刺激を与えないよう意識しましょう。ガマンガマン。。。
顎ニキビの原因
顎ニキビは、さまざまな外的・内的要因が絡み合って発生しています。
実は昨今の長く続くマスク生活も、顎ニキビと大きな関係が!
自分に当てはまるものがないか、チェックしてみましょう。
原因①:油の多い食生活
顎ニキビができる原因には、食生活も大きく影響しています。
油の多い食事がきっかけとなってできたニキビは、顎周辺に集中する傾向に。
また、下顎や顎先のニキビは鉄不足によりできることが多いんだとか。鉄分のサプリ摂取で改善する例もあります。
原因②:口腔内の環境
顎を含めた口周囲のニキビは、口腔内の環境が影響していることも。
口の中が清潔ではなく、歯周病やむし歯があると、ニキビに似た皮疹ができることもあるため、注意が必要です。
原因①:ホルモンバランスの乱れ
関係ないようにも思えますが、ホルモンバランスの乱れにより、皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まりが発生することも。
これが顎ニキビを引き起こしているのです。
ついつい、夜更かししていませんか?
仕事や人間関係など、ストレスを抱えていませんか?
睡眠不足やストレスは、ホルモンバランスを大きく乱すことに繋がります。お気に入りのアロマや温かい飲み物などでリラックスして、睡眠をしっかり取るよう心がけましょう。
特に、皮脂腺はホルモンの感受性が高い(ホルモンの影響を受けやすい)傾向に。
生活習慣の乱れによるホルモンバランスの乱れのほか、月経周期でニキビが悪化する場合は、クリニックでホルモンバランスを整える漢方薬の処方を受けたり、婦人科受診も検討するといいでしょう。
自分自身をいたわることが大切ですよ。
原因④:マスクなどの外部刺激
頬杖をついたり、無意識に顎を触ったりしていませんか?
こうした外部刺激も、顎ニキビを引き起こす原因になります。
また、毎日続くマスク着用により、摩擦や蒸れで肌には日々、さらなる刺激が!マスク生活になってから「顎ニキビができるようになった」「治りにくく悪化している」という人もいるのでは?
前にもお伝えしましたが、肌がこすれることで皮膚バリアが壊れます。マスクなどで蒸れてこすれる「ふやけ摩擦」は、皮膚バリアを傷つけてしまうことも。汗のかきやすい人、マスクをつけてしゃべる人などは、特に気をつけましょう。
顎ニキビができやすい人にとっては、マスクが必須の現代は、とても辛い時代ですね…
肌に優しい素材のマスクを選ぶなど、少しでも肌に刺激を与えないようにしてみてください。
顎ニキビの予防法
顎ニキビの原因がわかったら、次はその予防法をチェックしましょう!
スキンケアや食べ物など、身近な生活習慣を見直すことがポイント。
今よりも少しだけ意識することで、今後のニキビ予防につながります。
予防法①:正しいスキンケア
まずは、正しいスキンケアを行いましょう。
それぞれのポイントを解説しますので、毎日のスキンケアに意識して取り入れてみてくださいね。
たっぷりの泡で洗顔♪
肌を傷つける、ゴシゴシ洗いは厳禁!
泡のクッションで優しく洗いましょう。
スクラブや刺激の強い洗顔料も避けてくださいね。
また、洗顔時間もあまり長くしないようにして。
顎ニキビを治そうとして長時間顔を洗うことも、「ふやけ摩擦」につながりますので、注意が必要です。
フェイスラインまでしっかりとすすぐ
クレンジングや洗顔料の洗い残しはありませんか?
特にフェイスラインは、うっかり落としきれていないなんてことも!
保湿スキンケア
ニキビには乾燥が大敵なので、保湿ケアを入念にしてください。
保湿は、肌のバリア機能を高めてくれる大切なケアです。
またスキンケア化粧品には、低刺激で油分の少ないものを選ぶことがおすすめ。
「ノンコメドジェニックテスト済み」と表記のあるものも、ニキビ対策には有用とされています。
予防法②:紫外線対策
紫外線は肌の免疫力を下げてしまいます。
日焼け止めを毎日しっかり塗って、紫外線対策をしましょう。
「マスクをしているから大丈夫!」と、つい紫外線対策は疎かになりがち。
ところがところが、晴れの日も雨の日も、紫外線は年中降り注いでいます!
美肌は1日にして成らず、日々の対策が重要です。
また、日焼け止めは低刺激&石鹸で落とせるものがおすすめ♡
「ノンケミカル」や「紫外線吸収剤フリー」と表示されているものを試してみてくださいね。
予防法③:バランスのいい食生活
大人のニキビ予防には、内側からのケアも重要です。
忙しさのあまり、コンビニやファストフード、外食に頼っていませんか?
ついつい好きなものばかり、テイクアウトや宅配で注文していませんか?
糖分や脂質を控え、栄養バランスを意識した食事をとってみてください。
美肌づくりに、おすすめの食材はこちら!
・美肌をつくる、良質なたんぱく質
肉類、卵類、魚介類、大豆製品
・代謝を促進する、ビタミンやミネラル
ナッツ類、レバー、ほうれん草、大豆製品など
・腸内環境を整える、食物繊維
キノコ、海藻類など
また最近は、鉄分不足で「隠れ貧血」が増えているといわれています。
月経のたびに顎ニキビが悪化する人は、鉄不足も考えられますので、鉄分のサプリメントを検討してもいいでしょう。
とくに、外食の機会が多い人や偏食気味の人は、サプリメントを上手に取り入れたいですね。
または、これを機会に自炊にチャレンジしてみてもいいかも♪
顎ニキビの治し方
それでも顎ニキビができちゃった! どうしたらいいの?
そんなときは、薬(市販薬)を使う、医師の指示に従うなど、正しい方法で対処しましょう。
間違っても自己流で直そうとはしないでください。
絶対に触っちゃダメ
顎ニキビができると、気になってついつい触りたくなってしまいますよね。
でも、絶対にダメです!
つぶしたり、引っ掻いたりすることは言語道断。
触る刺激で肌を傷つけて、炎症を起こしてしまいます。
のちのち、ニキビ跡にもなってしまう恐れも!
ニキビは刺激しないことが大切です。
塗り薬を早めに使おう
顎ニキビができたら、痛みや炎症を引き起こす前に、できるだけ早く症状をおさえるため、市販の塗り薬を使ってもいいでしょう。
しかし、症状が軽度なうちは市販薬でもいいのですが、肌に合わずかぶれていることに気づかないで、使い続けているケースもあります。
市販薬を使用する際には、肌に合うかどうか、慎重に確かめながら使いましょう。
また、SNSや口コミで見たからといって、勝手な使い方をするのはNG。
「絆創膏を重ねて貼ると、薬がより浸透する」などというSNSの投稿が見受けられますが、おすすめできません。
顎ニキビができている敏感な場所に絆創膏を貼ると、かぶれやすくなり、悪化することもありますので、注意しましょうね。
それでも困ったら皮膚科へ
セルフケアで治らない場合、皮膚科に相談してみましょう。
「皮膚科なんて大袈裟では?」と思わないで。
ニキビは立派な皮膚の病気です。
困ったときはプロに任せてみるのも、ひとつの選択肢です。
皮膚科では、それぞれの症状にあわせた薬の処方や、治療法の提案をしてもらえます。
自分に合った治療法が見つかるかもしれません。
顎ニキビの皮膚科での治療法
顎ニキビといっても、その症状や肌の状態によってさまざまな治療法があります。
どんなものがあるか、見てみましょう。
薬の処方
お薬には、内服薬と外用薬の処方があります。
内側から治すのか、外側からのケアで十分なのか、皮膚科医に診断してもらいましょう。
外用薬としては、まず最初に、顎ニキビの炎症の原因であるアクネ菌を抑える抗生剤が使用されることが多いそう。
内服薬の場合は、漢方薬、ビタミン剤、低用量ピルなど種類もさまざま。
しっかりと診察してもらって、自分に合った処方を受けましょう。
美容医療
美容医療は、ニキビ肌改善にも利用されています。
例えばニキビ治療には、レーザー治療や高周波治療、ケミカルピーリング、LED治療、イオン導入など、その効果や目的によりたくさんの選択肢があります。
美容医療は日々進化しているもの。
皮膚科医としっかり相談して決めることが大切です。
コスメ
皮膚科医が監修や開発に関わったコスメを、クリニックなどで販売しているところもあります。
肌に優しい成分が配合されており、安心して使うことができます♪
ニキビ改善に特化したものもあるので、皮膚科で聞いたり、ネットで探してみたりしてもいいかもしれません。
顎ニキビとは、もうサヨナラ!
何度も繰り返して治らない顎ニキビには、今回ここで紹介した原因や予防法などを、今後の参考にしてみてください。